来年、生誕100年を迎える秋田県大館市生まれの秋田犬・ハチ公を祝おうと市は8日、公式ロゴマークを発表し、ホームページや交流サイト(SNS)で本番に向けたPRを本格的に開始した。ロゴは申請すれば個人や企業に無料で提供し、幅広く利用を呼びかけている。
市役所で福原淳嗣市長が会見し、ロゴのほか、公式ホームページ(HP)や短文投稿サイト「ツイッター」のアカウント開設などを発表した。99歳を祝うプレイベントを今年11月上旬に東京都渋谷区で、本番の生誕祭を来年11月中旬に市内で開く予定も明らかにした。
ロゴはオレンジ色の「100」の数字に、白抜きしたハチ公のシルエットが特徴。「1」の部分は、ハチ公の垂れた左耳をモチーフにしているという。東京都渋谷区で活躍するデザイナーの大橋祥さんが手がけた。図柄の配置が異なるものなど9種類を用意。オレンジ色以外にも自由に色を変えて使用でき、詳細は公式HPや実行委員会事務局の市観光課(☎0186・42・7072)。
関連グッズを10月ごろから販売する予定。Tシャツやトートバッグ、ステッカーなど8種類。観光地域づくり法人「秋田犬ツーリズム」のサイトで販売する。
福原市長は会見を生誕100年プロジェクト始動の場と位置付け、ハチ公を通じた縁のある渋谷区との交流を一層深める考えを示した。「単なるイベントに終わらせず、都市と農山村の交流モデルをつくる事業にしたい」と意気込んだ。ロゴのデザインについては「センスが良い」とほめた。
ビデオメッセージで、長谷部健区長から「大館との絆を強くする機会になればと思う」などのコメントが寄せられた。
両市区は2001年に締結した災害時相互応援協定を皮切りに、区内の小中学校給食に市産米の提供、区が観光案内所として活用していた鉄道車両「青ガエル」の譲渡・移設など交流を広げてきた。今年5月には交流促進協定を結び、観光・文化、産業、スポーツなど4項目にわたって連携・協力を約束。メインとなる生誕祭を共同で実施する。
(2022年8月9日 北鹿新聞)