観光×多様性がテーマの「ジャパントラベルアワード2023」が9月1日、発表され、日本の新たな「感動地」に、奄美市住用町での体験アクティビティ「マングローブ林でのカヌー体験・動植物散策」が認定された。国立公園特別保護地区でのアクティビティ体験のほか、隣接する重点「道の駅」を含めた受け入れ態勢などが、多様でインクルーシブ(包摂的)な観光地として評価された。

㈱しいたけクリエイティブ(東京都)が主催。「観光からよりよい社会をつくる」をビジョンに、観光を通して多様な人材の受け入れやSDGs推進に取り組む自治体や企業を「感動地」として発見し、発信するアワード。▽観光体験▽ダイバーシティー&インクルージョン▽サスティナビリティ▽インバウンド観光―の4項目に対する取り組みを示した「チェックシート」を提出し、それをもとに選定した。

今年は全国から142件のエントリーがあり、27の地域や企業が「感動地」に選ばれた。しまなみ海道サイクリング(愛媛県)、熊野古道(和歌山県)、近江八幡観光物産協会(滋賀県)などが認定。県内では南九州市の宿泊施設「暮らしの宿・福のや」も選ばれている。

「感動地」の選定は今年で2年目。審査員は「通常の観光サービスにとどまらない何か光るもの、よりよい観光をつくるための強い意志や姿勢を重視した」と総評している。

申請した一般社団法人あまみ観光物産連盟の境田清一郎事務局長は「ありがたい。長年の活動や取り組みが認められた」と感謝し、「今後は〝感動地〟を活用してもらいながら、ますます観光客が増えることに期待したい」と話した。

今後は、認定27地域を審査員らが視察。来年1月にはグランプリが発表される。

(奄美新聞2022年9月6日)