奄美市笠利町の節田地区村づくり推進委員会(奥輝人会長)主催の「第40回アマンディ市」が5月7日、同地区にある市ひと・もの交流プラザ(味の郷かさり)であった。午前9時の開場前から人が集まり、県道には駐車場待ちの渋滞ができるほど。来場者が途切れることはなく午後3時過ぎまでにぎわった。

4年ぶりの開催となったアマンディ市は今回が20周年の節目。主催した同推進委員会は、節田地区の農家8世帯4区長など約20人で構成され、農業を中心とした地区活性を担っている。

開場直後、節田小学校の児童15人が「節田アマンディ太鼓」をたたきオープニング。入場者は、新鮮野菜や観葉植物など目当てのブースに集まり次々と買い求めていた。

新聞、テレビ報道で注目のバニラビーンズの栽培を手掛ける(合)AMAMIバリュープロデュース(林晋太郎代表)には人だかり。興味深げに足を止め質問する人が次々と訪れた。

20本限定の苗を買い求めた70代と60代の女性は「新聞を見て興味がわいた。鉢に植えて畑に置く。大きくして食べてみたい」と笑って答えた。

収穫には約3年を要するといい、今回はインドネシア産バニラビーンズや、島ざらめと加工したバニラシュガーなども販売され好評だった。

奄美・山本グリーンで鉢植えのトックリランを購入した楠瀬陽平さん(28)と武盛桃奈さん(26)は、通りがかりにたまたま立ち寄ったという。楠瀬さんは「観葉植物は初めて買った。縁側に置いて楽しみたい。こうした催しは楽しいので、またやってほしい」と話した。

くすだファームの有機野菜も好調な売れ行き。「ニンジンは嫌な臭いがしないと好評で、特に子ども向けに人気がある。朝並べた分が早々に品切れし、キャベツとニンジンは追加した」と楠田哲さん(54)。

芝生ステージも設けられ、「タイムスケジュールなんかない。自由に歌ってくれればいい」(奥会長)と、シマ唄や60代5人のフォークソング、アコースティックユニットのミニライブなどが次々と展開され会場をにぎわせた。子どもたちは、石臼(いしうす)を回してつくるミキの手作り体験に挑戦していた。

(奄美新聞   2023年5月7日)