あぶくま時報
1946年創刊。福島県須賀川市と周辺地域を主エリアとする。
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9月5日、福島空港の福島―台湾直行便に関する県とタイガーエア台湾(本社・台北市)、グロリアツアー(同)の覚書締結式は同空港で行われ、来年1月16日からの定期チャーター便を皮切りに、3月の国際定期路線運航へ協力していく。東日本大震災以降、13年ぶりに再開する見通しとなった。
台湾では只見線や会津の観光、スキーなどの人気が高く、県は台湾をインバウンドの重点市場と位置づけてきた。コロナ禍前は福島空港と結ぶ国際チャーター便の中でも、台湾便を最も多く運航しており、2018年度は99便1万2981人、翌年は連続チャーター便も就航し128便1万3546人が利用した。特に連続チャーターの搭乗率は高かったが、コロナ禍の影響で休止が続いた。
その間も県職員が現地の航空会社や旅行会社に継続して働きかけ、台湾の関係者を県内に迎えた旅行商品検討のためのツアーを実施していた。
それらの成果やコロナ禍前の実績などが功を奏し、地方路線への展開を積極的に進めてきた格安航空会社(LCC)のタイガーエア台湾とグロリアツアーとの間で覚書を締結するに至った。
締結式は内堀雅雄知事、タイガーエア台湾のCEOにあたる陣漢銘氏、グロリアツアー執行役員の王志軒氏が出席した。
覚書の概要は、3者が台湾と福島を結ぶ航空路を通じて、両地域からより多くの観光客が旅行、ビジネスの機会を得ることができるよう、定期チャーター便、2024年夏季ダイヤからの定期便運航に努める。また三者は文化交流や相互理解を促進するため、イベント開催や広報などを通じて交流促進に相互協力する。
内堀知事は「コロナ禍以降の県内の観光を後押しするものであり、復興を大きく前進させるもの。二者と連携して双方向で実績を積み重ね、経済や文化交流など様々な分野を加速させたい。また近隣の県とも連携した広域的な観光も提供したい」、陣氏は「我が社は東北に複数の拠点を持っており、福島空港が加わることでさらに整備が進む。行きは福島、帰りは仙台など連携した取り組みもできる。他の空港では登場率95㌫以上となっているため、福島便も同程度を期待している」、王氏は「福島は震災後、より観光が魅力的になった。それは県民の粘り強さによるものだと思う。台湾は華やかさとノスタルジーを持つ、福島に似た雰囲気も持つ島であり、多くの県民に訪れて欲しい」とそれぞれ述べた。
定期チャーター便は180人乗りの機材を使用し、福島空港―台湾桃園国際空港間を毎週火曜日と金曜日に往復する。
定期便の便数などはチャーター便の実績をもとに検討していく。
2023年9月6日(あぶくま時報)
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