伝右衛門はちみつラビーニャ　45分間で200個を完売　創英館高の生徒らが開発
／あぶくま時報

須賀川創英館高オフィス情報科の生徒と千葉商科大などが須賀川養蜂伝右衛門はちみつを使い開発したバスクチーズケLa BeeNIR（ラビーニャ）」は10月5日に福島空港ふくしま逸品堂で発売し、生徒たちのPR効果もあり、開始45分間で200個を完売した。商品は同会場で継続的に販売する計画で、次回は７日に入荷する。
S―HART（エスハート）事業の一環であり、持続可能な養蜂事業を活用した空港と復元力のあるまちづくりを目指す。
商品名は明治時代に須賀川で県立病院誘致や農業の近代化、産業発展に寄与した橋本伝右衛門の名と、バスクチーズケーキ発祥の地名などに由来する。市内で採蜜した伝右衛門はちみつを使用し、グランシア須賀川キャメリーナが製造した。
２月に福島空港で試食会を実施し、価格や味、ロゴマークなどのアンケート調査をもとに完成度を高めた。
発売した伝右衛門ラビーニャはほろ苦さの中にハチミツの優しい甘さが感じられ、子どもから大人まで楽しめる味わいに仕上がった。価格は648円。
ホームルーム長の鈴木太陽さん（3年）、副長の安田瑠波さん（同）は「多くの人が手にとっていただき、とてもうれしいです。開発は多くの人がそれぞれ異なる意見を持っているので、それらをまとめる大切さや大変さを学びました。須賀川と言えば『伝右衛門ラビーニャ』と思ってもらえるくらいの名物になってほしいです」と好スタートを喜んだ。
生徒たちや事業に関わる銀座ミツバチプロジェクトの田中淳夫副理事長らは同日に市役所を訪れ、橋本克也市長らに商品開発を報告した。
橋本市長は「須賀川の偉人である橋本伝右衛門に関する商品を作っていただきうれしく思う。須賀川にはほかにも様々な宝があり、ぜひ今後も商品化に期待したい」とたたえた。
このほか玉川村役場で須釜泰一村長にも報告した。
同プロジェクトは今後も商品を販売し、まずは定着化を目指すが、材料である伝右衛門はちみつの不足が懸念される。生産者は佐藤貞和代表のみであり、担い手の拡大が望まれる。
県との協議により、県が管理する空港周辺での養蜂も可能性として見えてきたが、事業のさらなる前進に向け解決を模索する。
養蜂に関する問い合わせは同校の大橋清作教諭（℡ 0248-75-3325 ）まで。

あぶくま時報 2023年10月6日