世界のドローン製造・開発のトップはダントツで中国、深圳のDJIは世界のドローン販売の実に70㌫以上のシェアを誇り、日本は技術力も社会実装も周回遅れといわれている。規制緩和がすすんでいるとはいえ、諸外国と比べると出遅れ感が否めない。
だが、これまでのドローンとは違ってバッテリーではなくエンジン発電機で驚異の90分超の長時間飛行を実現し、60㌔㌘超のペイロードを持ち上げ、そして回転翼部を折りたためるといった高規格の「ハイブリッドドローン」が間もなく登場する。世界に打って出た野心作だ。開発に携わったのは、元㈱本田技術研究所のエリートエンジニアたち、起業しての快挙だ。が、「開発にあたっては総力戦だった」という。その核心は「エンジンの振動」をいかに抑え、克服するかにあったと話す。10月の2024国際航空宇宙展(10月16日(水)~ 19日(土)、東京ビッグサイト/江東区)では、その何重もの特許技術で武装した心臓部を明らかにするという。弊誌月刊『コロンブス』はその極秘情報を入手し、エンジン発電機を搭載した最新ドローンの試験飛行にも立ち合うことができた。今号の巻頭特集では、この次世代ドローンによるあらたなビジネスの可能性を探る。
情報公開を応諾してくれたのは、この次世代ドローンを手掛ける㈱石川エナジーリサーチ(群馬県太田市)。石川満社長みずからの主導で、バッテリードローンからハイブリッドドローンまで幅広くマルチコプター型ドローンを開発するR&D企業だ。はたして次世代ドローンは低迷する日本経済を打開するエンジンとなるか、生産性向上の切り札となるのか、そのあたりを深掘りして聞いてみた。
(つづきは誌面で!)