冷凍ケーキのパイオニアが挑む販路拡大
フランス語で「家族」を意味するファミール(famille)。その名を冠したファミール製菓㈱は、1976年創業の「冷凍ケーキ」のパイオニアだ。主にカフェやホテル、飲食店向けに業務用冷凍ケーキを納品してきた。
山村眞社長によれば「機械化により効率化、高品質化に取り組む一方で、職人の手作業を大切にしてきた。ケーキは見た目も大事で、見た人が幸せな気持ちにならなければいけない。そのためトッピングやデコレーションといった仕上げが肝心で、今でも熟練職人が担当している」とのこと。
コロナ禍の2020年11月には業績が落ち込んだこともあって、岐阜県大垣市の老舗製菓メーカー、栄光堂ホールディングス㈱の傘下に入った。たまたま同ホールディングスが「経営難や後継者不在に悩む地方の製菓企業を救済する目的で、M&Aによる事業承継を積極的にすすめているということを知り、ファミール製菓も経営基盤の強化をはかるため経営権を譲ることにした」という。「傘下入り後は、冷凍ケーキの宅配需要が大きく伸びて、業績が回復した。品質管理のノウハウや原材料の共同購入よるコストダウンなどのシナジーも大きい」そうだ。
同社が目下、力を入れているのが、小売業への販路拡大である。「最近はイオングループが冷凍食品専門店『@FROZEN』を展開するなど、各社が冷凍食品の販売に力を入れている。当社も独自の商品開発力と、オリジナルレシピを評価いただいて取引先が増えている」と山村社長。
冷凍ケーキで世界に笑顔を届ける!
一番人気の菓子は青森県津軽産のりんごを使った「津軽りんごのアップルパイ」だ。パイ生地の上にスポンジと自家製カスタードクリームをひいて、リンゴの水分が沁み込まないよう工夫を凝らし、サクサクの食感を実現した。ほかに「瀬戸内産レモンのカスタードパイ」「りんごいっぱいアップルパイ」「もちっとあんこパイ」などのパイ菓子が人気で、今後も商品ラインアップを拡充していく予定だ。
抱負は「全国シェアを拡大していく一方で、アメリカのほか、中国、香港、台湾、ベトナムなどの東アジア圏にも商品を提供していきたい」とのこと。「もちろん競合は多いが、日本ブランドの安心感と長期輸送でも新鮮さを保つことができる冷凍技術を武器に戦っていく。世界中の人に笑顔になれるお菓子を届けたい」と山村社長は意気込んでいる。
ファミール製菓㈱
神奈川県横須賀市久里浜8-17-21 TEL:046-854-9825
設立:1976年 従業員:75名 資本金:6525万円
HP:https://famiel.co.jp/
森 柾人さん
㈱法塔ベーカリー代表取締役
ファミール製菓さんは横須賀の久里浜地区にある冷凍ケーキの工場です。この地区には弊社のパン工場とコロッケ工場があります。フェリー乗り場も近いことから、地域で集客につながる活動をしていきたいと日頃から話しています。横須賀市の協力のもと、地域から横須賀を盛り上げていきたいと思います。また、企業間では冷凍パンの開発にご助力いただいております。食品分野での協業を目指したいと思っております。
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