東京多摩地域のなかでも、とくに自然豊かな西多摩エリアを走るJR青梅線。その青梅~奥多摩間は「東京アドベンチャーライン」と呼ばれ、沿線各駅を降りてすぐに山や川などアウトドアアクティビティのフィー ルドにアクセスできることから、多摩地域や首都圏の在住者を中心に近年、人気が高まっている。なかでも西多摩エリア最西端の奥多摩町は、魅力的な駅近アウトドアフィールドの宝庫だ。
多摩川を舞台とした
水上アクティビティ
まずなんといっても外せないのが水上アクティビティだ。たとえばJR青梅線の終点、奥多摩駅のひとつ手前の白丸駅で降りて3分も歩くと、エメラルドグリーンの水面が美しい白丸湖(多摩川をダムでせきとめてつくられた湖)にたどり着く。人工湖なので流れは緩やか、まさにカヤックやサップ(SUP/ Stand Up Paddle board)などにピッタリのフィールドだ。奥多摩エリア各地でさまざまな水上アクティビティ体験ツアーや教室を手掛ける㈲コンセプトのオーナー、小田弘美氏(58歳)も「この白丸湖は極上のサップフィールドだ」とベタ誉め。「ツアー参加者には初心者の方も多いが、湖面は穏やかだし、意外とボードに安定感があるので少しの練習で立ち上がることができる」という。また「ボードの上に寝っ転がって休んだり、岩から川に飛び込んで冷たい水でクールダウンしたりできるのもサップならではの楽しみ」とも。この猛暑にピッタリのアクティビティ体験といえる。
㈲コンセプト
青梅市御岳本町265 リバーハウス
0428-79-7227
www.canoebar.jp
同社ではこのサップのほか、カヌー・カヤック、ラフティングといったアクティビティメニューを提供している。なかでも御岳渓谷の急流をゴム製ボートで下るラフティングは迫力満点、白丸湖と同様にこちらのフィールドも御嶽駅から徒歩2分と駅近なので気軽に体験することができる。多摩川での水上アクティビティを存分に満喫しよう。
登山やハイキングの後は
奥多摩温泉へ
奥多摩といえば、本格登山はもちろんのこと、軽登山や気軽なハイキングにも最適なエリア。標高2000㍍超の東京都内最高峰の雲取山に挑戦するのもいいが、初心者はまず御岳山に登ってみてはどうか。JR青梅線の御嶽駅前から路線バスで約10分、そのバス停から坂道を5分歩いてケーブルカー乗り場の滝本駅へ。ケーブルカーで終着の御岳山駅に着くと、そこには御岳平が広がっており眺望抜群。山々の向こうに都心を見渡すことができる。まさに都心にほど近い多摩ならではの絶景だ。さらに山頂付近には武蔵御嶽神社が鎮座しているほか、登山道沿いには七代の滝や苔むした岩の間を清流が流れるロックガーデンなど見どころがタップリ。登山コースは徒歩4時間ほどなので、日帰り旅の観光客に人気だ。
もちろん、帰り道ではぜひとも温泉に。奥多摩には温泉施設が点在しているが、ここでは奥多摩駅近くのもえぎの湯を紹介したい。日本最古の地層といわれる古生層から湧き出る源泉を100㌫使用しており、疲労回復や健康増進はもちろん、「メタほう酸」の含有量が高くて美肌効果もあるとか。本館で露天風呂にゆったり浸かるもよし、足湯で小休憩もよし、だ。
奥多摩温泉 もえぎの湯
奥多摩町氷川119-1
0428-82-7770
www.okutamas.co.jp/moegi
多摩川のほとりで
キャンプを楽しむ
泊まりがけなら、多摩川のほとりでのキャンプもオススメである。なかでも人気なのが、奥多摩駅徒歩5分の氷川キャンプ場。駅周辺には精肉店や商店などが集まっているので、食材を調達してキャンプ場でバーベキューを楽しむこともできる。また、外でのキャンプが苦手という人には、5人まで泊まれるロッジやバンガロー、さらにこの7月には豪華な設備が揃ったグランピングロッジもオープン。お好みのスタイルで奥多摩の自然を満喫できるのがいい。
氷川キャンプ場
奥多摩町氷川702
0428-83-2134
www.okutamas.co.jp/hikawa

サップやラフティングに登山、キャンプと盛りだくさんな奥多摩駅近アウトドアアクティビティ。この他にも奥多摩湖サイクリングやワサビ収穫体験、マス釣りなど、奥多摩はまさにアウトドアの宝庫。ぜひ連泊、あるいはリピートして複数の体験を楽しんでみてほしい。
*
東京TAMAらん‼ 旅図鑑 vol.1 ~JR青梅線 ぶらり駅近アドベンチャーの旅~
奥多摩でのアウトドアアクティビティについては、東方通信社グループの YouTubeチャンネル『コロンブスTV』の番組「東京TAMAらん‼ 旅図鑑」でも体験リポート動画を公開中‼ ぜひご覧ください。