北秋田市の小中学生が参加する「きたあきたこどもサミット」が20日、市民ふれあいプラザコムコムで開かれた。「地域のためにできること」をテーマに話し合い、市のPRや伝統芸能の継承、高齢者との交流などさまざまな具体的な提案が出された。参加者が意見を共有し、「故郷を守るために行動したい」と地域への思いを新たにした。
次代を担う児童生徒が社会を支える自覚や高い志を育むことを目的に、市教育委員会が主催。9小学校から代表の6年生1人、4中学校から2~3年生各2人の計17人が参加した。
事前に各校で「地域のために行っている活動」「地域のためにできそうなこと」を意見書にまとめ、4班に分かれて発表し合った。
加藤夷織さん(合川中3年)は「地域をイメージしたキャラクターを学校全体で考えたら活性化につながるのではないか。使わなくなったおもちゃを保育園に寄付することで、保育環境もよくなり、地域の子どもについて考える機会にもなる」などと発表。中川心紡(しほ)さん(鷹巣小)は「商店街で行われる行事にもっと関わって、活性化につなげたい。PRするためにチラシを空港で配ったり、ネットで紹介動画を配信したりすることができると思う」と述べた。
このほか、2カ月に1度、お年寄り宅を訪問して手紙を渡すなど「高齢者との交流」や、ジョギングしながらごみ拾いをするなど「地域のクリーンアップ」「伝統芸能の継承」「学校のせきにホタルがすめる場所をつくる」などの提案が出された。個人でできることとして、「自分から元気なあいさつをする」という声も上がった。
参加者が席を移動し、各校の意見を共有。最後の振り返りでは「出した意見を実行することが大切。こつこつと続けたい」「故郷を守るには子どもが行動すること。提案を形に変えたい」など、力強い言葉が聞かれた。
(2022年8月21日 北鹿新聞)