宮古毎日新聞
1955年創刊。宮古島(宮古島市、多良間村)を主エリアとする。発行部数1万5400部。
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梢頭部折損や葉裂傷で
宮古島市 今後は塩害の懸念も
沖縄県宮古島市は9月5日、台風11号のサトウキビ被害(速報値)をまとめた。それによると被害額は3億3609万円となっている。サトウキビは梢頭部折損や葉片裂傷などみられた。今後は、塩害などの被害が懸念されるため、市では「かん水などで塩害対策をしてほしい」と呼び掛けた。また、オクラや果樹などについても調査を進めていて、被害が発生しているとみられる。
サトウキビの被害面積はほぼ全域の5300㌶(夏植え1636㌶、春植え242㌶、株出し3442㌶)。作型では春植えの被害が約48㌫、株出しが約34㌫、夏植えが34㌫となっている。
宮古島地方では3日午前4時から4日午後4時ごろまでの約36時間に渡り、暴風警報が発令され、サトウキビはこの台風の強風で横倒しになった。葉が裂けたり、梢頭部が折れたりした。比較的まとまった雨は降ったが、今後は塩害も懸念される。
市農政課では「折損被害は多くはないが、風の強かった島の南側の海岸付近(保良、上野、下地など)では葉先が傷むなどの被害が特に見られた」と説明し、他の農作物については「調査を進めている。オクラやアスパラ、島バナナなどでも被害が懸念される」と述べた。
一方、製糖工場関係者は「長時間の雨風により倒伏もあり、折損の被害も見られる。株出しは被害が大きい。塩害については今後、影響が出てくると予想される。9月上旬ということもあり、今後、新しい葉ができるまでの期間が長くなればさらに影響は大きくなると思う」と話した。
除塩などを目的にかん水する農家も予想されるが、宮古土地改良区では決められた曜日以外に使用すると他の組合員のかん水に支障が出るとして「曜日は必ず守るようにしてほしい」と呼び掛けている。
このほか、台風11号に伴う市の被害額として、建設部が所管する施設で36万円(平良港第4埠頭〈ふとう〉内外灯破損、臨海道路、荷川取線街灯破損、道路冠水、倒木)、生涯学習部が所管する施設で55万円(宮古馬牧柵破損、文化ホールカーブミラー破損)となっている。
(宮古毎日新聞2022年9月6日)