7月21日㈮、27・28日(木・金)、「伊吹島エシカルツアー」が開かれる。エシカルとは聞きなれないコトバだが「倫理的な、道徳的な」という意味の英語。はたしてどんなエシカルな旅が待っているのか。さっそく観音寺港(香川・観音寺市)からフェリーに乗船、25分で香川県の西端、瀬戸内の燧ひうち灘なだに浮かぶ小さな島・伊吹島に到着。ツアーでは地元住民のガイドによる島巡りなどが行われ、島人の生活や歴史に触れることができる。なかでも最大の見どころは、伝統の「伊吹いりこ漁」だ。

島の近海はカタクチイワシの好漁場となっており、例年6月中旬から9月中旬までがいりこ漁の最盛期。漁り方は独特なバッチ漁。15人の漁師、網元たちが2隻の船で袋状になった300㍍の網を曳いてカタクチイワシを一網打尽にする。この作業の間に、探知船がソナーでつぎの漁場を探し出し、網を入れるといった漁が見られる。

昨年初めて行われたモニターツアーで「イリバ」を見学する参加者たち

このツアーではチャーター船で漁船を追走しながら、船上からバッチ漁を間近で見学できるのがポイント。水揚げされた魚は即、高速運搬船で島の加工場(イリバ)へ運ばれるが、見学者もチャーター船で伴走し、一緒にイリバで釜揚げの様子を見学することができる。この現地ツアーは「伊吹島プロジェクト~15網元の心意気を全国へ~」の一環で、島の交流人口やファンづくりのために香川県の旅行会社である高松商運㈱が企画したもの。昨年モニターツアーが開かれ、今回初の一般公募となる。伊吹島産のカタクチイワシは「伊吹いりこ」と呼ばれ、讃岐うどんの出汁に欠かせない高品質なブランド品として知られるが、近年、海洋環境の変化から漁獲量は往時の4分の1に、27あった網元は15に減少するなど、島最大の地場産業が存続の危機にある。同プロジェクトでは香川県水産振興協会や伊吹漁業協同組合、地元の水産メーカーが協力し、これまではいりこ加工に向かないため未利用魚として扱われていた「脂いわし」の加工技術を確立、ブランディングを行うなど官民一体となって持続可能な地場産業の創出に力を注いでいる。