岡山県津山市は2023年に「津山市スマートシティ構想」を策定。デジタル技術を活用することで、市民の暮らしへの満足度や幸福感(Well-being)の向上をはかり、便利で快適なまちづくりを目指している。2月5日付の『津山朝日新聞』では、2月2日㈰に初開催された「津山市スマートシティ推進フォーラム」の記事を掲載。暮らしにまつわる便利なアプリやデジタル機器の使い方を市民が体験した。

 

市は「津山市スマートシティ構想」によって、スマートフォンなどを利用した証明書の電子申請やAIデマンド交通、食事管理アプリなど、市民にデジタル技術を使ったサービス活用を推進するとしている。そのためにこのフォーラムを開催。会場では実際に市民にスマートフォンのアプリの使い方やメリットを知ってもらい、便利さや快適さを実際に体験してもらおうと7つの体験型ブースが設けられ、市の職員や事業者からアプリの操作方法などの説明を受ける市民たちでにぎわった。

たとえば、2日から運用がはじまった健康管理アプリ「Kencom」では、健康診断の結果をもとに生活習慣病の発症リスクをチェックし、歩数や体重などの身体の変化を記録してもらおうというもの。ほかにも、購買データから家族の栄養状態を可視化し、栄養バランスを整えるための食材もわかる「SIRU+(シルタス)」といった食事管理アプリを展示。市民もさっそく手に取って体験していた。「津山市は糖尿病の人が多く、血糖値の高い人の割合が県・国に対して高い。また、小中学生の肥満傾向の割合が県平均より高い。20代、30代のころからアプリを活用し、自身の健康状態への意識を高め、健康維持・増進に役立ててほしい」と津山市企画財政部デジタル推進室の岡さん。

ほかにも会場では、昨年から市内での運用がはじまった電動アシスト付き自転車のシェアサイクル「ごんちゃり」の使用方法も紹介。スマートフォンのアプリに会員登録すれば、誰でも市内10カ所の自転車専用駐輪場(サイクルポート)で24時間無人で貸し出しができる。使用料は30分165円、以降は30分ごとに110円。観光客の周遊をメインに導入されたが、市民からも好評で、大学や高専など学生の使用する場所にサイクルポートを増やしている。

なお当日は基調講演や事業報告会も行われ、約100人が来場。スマートフォンやデジタル機器の便利な使い方に「なるほど」とうなづいていたとか。